復興デザイン会議に参加してきました
私たちは11月29日から12月1日まで開催されていた復興デザイン会議に、防災地理部のメンバーとして11月29日を除いた2日間、参加してきました。今回のテーマは、孤立する都市でした。
11月30日はU-30復興デザインコンペの審査会がメインに行われ、能登半島地震の調査報告と漁港の復興に向けてのディスカッションや、五十嵐 太郎氏、伊東 豊雄氏、乾 久美子氏、内藤 廣氏、羽藤 英二氏による「未来につなぐ復興デザインの力:現場で問われる計画・設計者の役割」をテーマに議論が行われました。
そして12月1日最終日には、私たちが所属する防災地理部が関わっている、小中高生たちによる事前復興計画の発表が行われました。
ちなみに防災地理部とは、東京大学復興デザイン研究体と愛媛大学防災情報センターの教員および学生・修士が指導する形で、Web 会議シ ステム等を介して開部しています。事前復興に関わる“実践的な学習”の場として、高校生の部活動的な取り組みとして開始した活動です。現在は、地域の地理の総合理解、地理的課題の抽出と災害シナリオの作成、防災や事前復興計画の策定までを各校において部員が共同で行い、その過程にオンライン授業や視察などを挟むことでより考えが深まるように展開しています。
今回は井本先生からの紹介でこのような活動に今年の10月から少しの間ですが、参加させていただきました。
各校の発表を聞き、提案して終わりではなく、その先の応用先について考えていたり、防災を学ぶ対象者を子どもに設定したり、各校さまざまなアイデアがありました。防災というと難しく考えてしまうことが多いですが、防災を学ぶ上で楽しく学ぶことは大事なことであるということを学び、私たちも楽しんで発表を聞くことができました。
また、そのあとに東京大学の菊池 雅彦氏による「東日本大震災の復興検証から、 取り組みのあり方を考える」基調講演や、2024年花蓮地震を事例に台湾における官民連携の災害対応、復興現場で奮闘する若手によるディスカッションが行われました。
2日間を通して、今まで復興デザインという復興について建築家やNPO法人、行政といった多様な立場の方たちから復興についての考えや取り組みを聞くことによって、一方向だけでなく、多方面からの視点で復興に関心を持つことができました。
今後、大きな災害が起こる可能性のある日本に住んでいるからこそ、次世代が復興について考えていく必要があり、そういう人が増えていくための場としてとても有意義な時間でした。