ゼミ合宿
研究室配属が決まり、最初の活動として2019年11月22-23日に研究室のメンバー全員で岩手県を訪問しました。県内は井本先生の運転する8人乗りレンタカーで移動。はじめに訪れたのは「高田松原津波復興祈念公園」で、ここは「犠牲者への追悼と鎮魂、震災の教訓の伝承、復興への意志の発信」を目的に整備が進められています。海の眺めはとてもきれいで、巨大な津波が襲ってきたとは思えないくらい穏やかなものでしたが、園内はまだ閑散としており、何もかもが流されてしまった深い傷跡を見てとることができました。
昼食後は「サービス付き高齢者向け住宅 ほっこり家」を訪れました。ほっこり家は「高齢被災者に安心の住まいを提供する」という目的でつくられ、施設と住宅の中間のような住まいになっています。内部では全体的に温もりを感じられ、我が家のような安心感がありました。このような住まいが今後はもっと必要になってくるのではないかと思っています。
2日目はまず、遠野市仮設住宅に行きました。ここではコミュニティ型仮設住宅になっていて、サポートセンターからデッキで繋がっているケアゾーンと一般ゾーンからなっています。世帯配置の方法や、日当たりの問題で寒い部屋があるといった問題点について聞けました。住宅の供給だけではなく、コミュニティの維持の大事さを痛感しました。
その後、釜石市の千葉学設計の天神復興住宅に行きました。廊下が南北互い違いに配置されていて、上下階での繋がりが設計されています。市街地から山へ抜けることが出来るようになっていたり、廊下幅が2400mmと広く確保されています。その後釜石ラーメンを食べ、両石に向かいました。両石では瀬戸さんのガイドで震災当時の話や、防潮堤や土地の嵩上げ後の漁業や生活の話、そしてこれからについて話していただきました。この時期にこれらの事実を直接見たり聞いたり出来たことは、とても貴重な経験になりました。